給食もったいない…インフル拡大で学級閉鎖、やむなく廃棄

 新型インフルエンザの流行で、学校給食の現場が対応に苦慮している。感染拡大で学級閉鎖などの措置を迫られる学校が増え、急きょ給食を取りやめる事態が続出。仙台市内などでは大量の余剰が発生し、やむを得ず廃棄される食材も少なくない。担当者は「せっかく作ったのにもったいない」と困惑している。

 仙台市内で給食を実施する小中高校、特別支援学校は計194校。9月以降、新型インフルエンザによる学級・学年閉鎖、休校に伴い給食をやめるケースが相次ぐ。

 泉区の26校分の副食を調理する野村学校給食センターには連日、キャンセルの電話連絡が寄せられる。多い日は1日10件ほど。閉鎖措置の前日に連絡が入れば調理をやめられるが、当日の場合は既に作業を始めているため量の変更もできない。

 食べ残しは通常でも全体の15%程度あるが、新型インフルエンザの本格流行後は25%に上る日もあるという。橘川正所長は「誰も手をつけずに戻ってくる食缶が目立ってきた。もったいないが、残食は堆肥(たいひ)化するほかない」と説明する。

 パンは最も無駄になりやすい。宮城県学校給食会によると、県内では9月以降、約1万6000個が学校から戻された。関税免除の輸入脱脂粉乳を優先的に使う給食用のパンは給食以外の販売が禁じられ、焼却処分に回るという。

 前日の朝からパック詰めする牛乳も「これまで約2000個が返品された」と仙台圏に供給する東北森永乳業(宮城野区)の担当者は嘆く。

 仙台市教委は「大量の食材が捨てられるのは好ましくない。休校などを決めた段階で早めに関係機関に連絡してほしい」(健康教育課)と呼び掛ける。最近は学校側からの連絡が早まり、牛乳についてはほとんど余ることがなくなった。

 仙台市の場合、学級閉鎖などの措置を取った初日は実際に給食がなくても、発注済みの食材経費がかかることなどから給食費を徴収している。

 余剰食品の有効活用に取り組むNPO法人「ふうどばんく東北AGAIN」(仙台市)の川崎豊代表は「廃棄前に児童へ配るなど、少しでも無駄にしない方策を探るべきだ。余った給食を生活困窮者に配給するような仕組みも必要ではないか」と話している。

【出典】河北新報(11/16) http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1040/20091116_01.htm

 

close